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自転車でスペイン国鉄に乗ってバレンシアからバルセロナまで!思わぬ出来事が次々と…

スペイン国鉄RENFEでは、一部電車で自転車を持って乗車することができます。近郊電車のCercaniasではいままで度々自転車と共に乗車しています。

そして以前バルセロナに行ったときに、市内の自転車専用レーンがとっても充実していたので、次回は自転車を持って行きたいと思い、先日チャレンジしてみました。


バレンシアからバルセロナまでは300キロほど距離がありますが、問題は長距離電車(Larga DistanciaとAVE)は折り畳んでのみ乗車可能ということ。普通の自転車を乗せるには、近距離(CercaniasとFeve)と中距離電車(Media Distancia)のみ


ちょっと古いですが、ルールは変わっていないようなのでこちらを参照↓



中距離電車となると、バレンシア州とカタルーニャ州の州境あたりで一回の乗り換えが必要。長距離列車だと直通で3時間半ほどですが、中距離電車で乗り継いで行くと5-6時間かかります。その代り、運賃は安いですが…。そして自転車は一人一台当たり片道3€の追加料金がかかります。電車によっては台数制限があるらしいので乗車券の予約時に自転車の券を購入する必要があるとのことでしたが、自転車のチケットは検札で全くチェックされませんでした。


バレンシアから州境近くのL'Aldea-Amposta-Tortosaまで

バレンシア北駅始発の電車だったので特に大きな問題はありませんでした。バレンシア北駅はホームが地上階なので電車まで段差なく辿り着くことができます。特段自転車専用のドアもなさそうだったので、適当なところで乗車。自転車専用置場はありませんでしたが、ドア近くの適当なところに停めました。乗り換え駅のL'Aldea-Amposta-Tortosaまでは2時間ちょっと。


乗り継ぎ駅のL'Aldea-Amposta-Tortosaに到着

L'Aldea-Amposta-Tortosaに到着すると、大量の乗客が乗り換えのため降ります。駅はホームにエレベーターが付いていますが、それほど広くはないため、自転車の大きさによっては上に持ち上げないと乗れない場合もあります。結局乗り継ぎは同じホームだったので、自転車をホームに置いて、次の電車のホームを駅舎のスクリーンでチェックするべきだったなと後で思いました…。待ち時間は1時間ちょっと。駅にはバルが一軒あり、それ以外に周りには特に何も見当たりませんでしたが、ホームにそこそこの数のベンチがあったのが救いでした↓


L'Aldea-Amposta-Tortosaからバルセロナまで

この電車はかなり厄介でした!始発ではないので、停車時間は数分。バレンシアからの電車よりも車両が長く、ドアにも自転車用のクリアな表示がないためパニック。とりあえず乗れるところで乗ることに。車両のドアも二枚の両開きではなく、一枚の片開きなので自転車を乗せるのも容易ではありませんでした。しかも通路が狭く、自転車がやっとどうにか通れるくらいの通路を通って隣の車両まで行くと、荷物と車いすのスペースがあり、幸い荷物をどけてくれた人がいたので自転車停めることができました。実はこの手前に、数台分の自転車用のラックがあったのですが、人が前に座っていたため全く気が付きませんでした。


ちなみにこの路線の帰りの電車はこのような↓6-7台分の自転車専用のスペースがあり、車両のドアにも自転車のマークが描かれていました。シティバイクをこのように縦に固定するのは女性ではちょっと難しいかもしれません。どちらかというと真ん中あたりの車両でしたが、一番前の車両にあったときもあったので、ほんとに運に任せるしかありません。せめて自転車専用スペースがあるときは、必ず一番前の車両とか場所を統一をしてほしいです。

クレジット:forobicigrino.com



そしてバルセロナ行きの電車の中で事件発生

やっと落ち着いて座れると思ったところ、ドアの向こうの通路で乗客が乗車券確認中の車掌に怒鳴り始めました。どうやら運賃を払う気のない無賃乗車客のようで、「俺は絶対に電車を降りない」というところだけは理解できました。援護のもう一人の車掌もやってきて10分ー15分後にようやく終結。座席からは見えなかったので実際どうなったかは不明。


一件落着でやっと車掌もこちらの車両にやってきました。通路を挟んで私たちの隣に座っていた50代後半くらいの男女。この二人、バレンシアからの電車で途中から乗ってきて、私たちの座っていた向かい合わせの席の向いに座ってきました。途中で他の空いている席を見つけたらしく、二人で移動。同じ乗り換え駅で降り、また同じ電車に乗り合わせました。駅でも一緒にいたのを見たしてっきり夫婦だと思っていたのですが… 


車掌がこの連れの女性に乗車券提示を求めると、近郊電車Cercaniasの乗車券を手渡しました。スペイン国鉄に普段乗る人は分かると思いますが、Cercaniasと中長距離のチケットは全く別物。Cercaniasは行き先も電車の時間も書いておらず、地下鉄の乗車券と同じような感じです。車掌が支払うべき運賃を伝えると、この女性は英語で「カスティリョン(バレンシアから1時間半ほどの駅)の窓口でバルセロナまでと言ったらこの乗車券をくれた。だからこれが乗車券。カードで支払ったし、レシートがあるかも。」と言って探すも(あるいは探すフリ)見つからず。車掌は最初は英語で丁寧に対応していましたが、彼女は「もう払ったから絶対払わない」の1点張り。さすがに車掌も堪忍袋の緒が切れ、スペイン語で声を震わせながら「このチケットは違うので、払わないなら次で降りなさい!」。若い車掌で、彼女の前に私たちのチケットを確認し、とってもにこやかに対応してくれたので、ちょっとかわいそうに…。


最終的に彼女は諦めて、「OK」と言って荷物を抱え、次のタラゴナで降車しました。え、でも、連れの男性はそのまま席に!?彼女はたしかに英語はかなり流暢だったけれど、二人はスペイン語で話していたし、英語は無知の外国人を装った芝居だったのでしょうか?そしてあの二人は夫婦やカップルではなかったのでしょうか?彼女が無賃乗車で、彼はそうでなかったということは夫婦や恋人ではないんでしょうが、じゃあどういう関係なのか…。私のパートナーの推理は「駅にいるときにTinderのデートアプリでマッチしたんじゃない?」ということですが、果たして真相やいかに…。


それにしても、この電車は自転車乗車も苦労したうえに無賃乗車が二人も近くにいて、かなり異常な雰囲気でした。どんよりした空気はバルセロナまで続きました。


気を取り直してバルセロナで下車したらまたもや難題…

乗車券はバルセロナのSants駅まで買いましたが、同じ乗車券でその次のPasseig de Gracia駅と終点のFrancia駅でも下車が可能です。SantsもFranciaも降りたことあるし、場所柄地下駅だろうけど、ホテルから一番近いPasseig de Gracia駅で降りることに。


到着するとホームはまるで地下鉄のような狭いホーム。エレベーターが見当たらなかったのでエスカレーターで到着ホーム側の改札まで。ところが近郊電車の乗車券のみの無人の改札機しかなく、この改札をでることができませんでした。自転車を持ってホームを挟んだ反対側の改札に周っても無人。改札機脇にあるインターホンを鳴らすとしばらくして駅員がやってきましたが、彼女も改札機をすぐに開けることができず、数分手こずりやっと改札をでることができました。そもそも中距離電車の乗車券で降りていいというのに、近距離電車の無人改札しかないのは意味不明なのですが…こういう矛盾ここスペインでは結構多いです。


全てがパーフェクトのバルセロナのFrancia駅

帰りはゴシック地区などの旧市街に近いFrancia駅を利用しましたが、①地上階にホームがあり昇降はなし、②改札がない、③始発・終点なので焦らなくていい、④他の駅に比べて人が少ない、⑤駅は広々、ということで☆断然楽☆でした。


帰りの電車は行きより分かりやすい列車だったので大きな問題もありませんでした。バルセロナSants駅もそれほど悪くないと思いますが、人が多いのと、ホームが地下なのでちょっと面倒かもしれません。


結論:自転車を持っての乗車は半分は正しい場所を知ってそこで乗り降りすること、残りの半分は運かなと思いました。バルセロナでの乗り降りは最終目的地が遠くなければ断然Francia駅が便利です。バルセロナ市内は坂が多いので慣れていないと結構自転車で上るのが大変ですが、サイクリング・レーンは網の目のようにあり、道幅も広いので快適です。


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