昭和の古き良き居酒屋って消えつつありますよね。
バルセロナもレトロなバルがちらほらあります。
多くの「なんの変哲もないそこらのバル」は中国系の人々が引き継いでいます。そういうところは、もともと飲み物が中心で、食べ物は冷凍を温めるだけのものだったり、調理が簡単なものだったり(と中華系オーナーの1人が言っていました)。
他方で、例えば料理が美味しいとか、古いけどなにか他のバルと違うものがあって地元の人に愛されてきたバルは、後継ぎのいないまま消えて行ったり、或いはスペイン人の若い世代に引き継がれています。お世辞にもキレイとは言えないですが、そういう味のあるバル好きです。
レトロなバルをシリーズで書けるといいなと思っています。
今回は、Bar Bodega Carol。
サグラダ・ファミリアのちょと先のエル・クロット(El Clot)というエリアにあり、そう遠くないところにデザイン博物館や展望台のあるTorre Glòriesなどがあります。エル・クロットの中心は結構古い建物が並ぶエリアで、市場を中心に地元民で賑わっています。
バルはバルでもスペインでよくある缶詰めだったり、生ハムなどをスライスしたものだったり、本格的なキッチンのいらないお皿だけを出すバル。
外から見ると一見、廃れた雰囲気。前は大通りのアラゴン通りなので、目の前にテラス席がありますが、結構うるさいです。お店の雰囲気を楽しみたいので中に座りました。
シンプルなバーカウンター。なんでも、もともとのオーナーだった女性が7年ほど前リタイアするので店を閉めようというときに、常連客だった弁護士の若い男性が、是非このバルを守りたいと他二人と一緒に買い取ったそうです。
ここのバルのユニークなところの一つが、壁一面にズラーッと並ぶキーチェーン。フットボールチームのものだったり、どこかの町のものだったり。
外の席は満席でしたが、まだ夜7時過ぎだったので中は比較的空いていました。オーナーが若いせいか、意外と若いお客が多く、時折おじいちゃんなどがふら~っとバルのカウンターで立ち飲みして帰っていきます。
頭上にはワイン樽が。バルセロナの南にあるタラゴナ県のGandesaとPrioratのワイン。チューブが下に伸びていて…
蛇口が付いています。こういうの古いバルでちらほら見ます。
飲み物は、普通のワインやビールなどに加え、Gandujitoというこのバルオリジナルのワインのスプライト割やKalimotxoというシードルのコーラ割なども。ちょっと微妙なので、今回は無難にワインにしました。
そして個々のタパスは、スペイン全土からのものが集まっています。なんでも、もともとのオーナーがバルセロナでは手に入りにくいものを提供しようということで、バルセロナではあまり耳にしないものがちらほら。
Cecinaというレオン県産の牛の生ハム。ちょっと癖がありますが、まあまあ。パートナーはあまり好きではなさそうでした。カディスで行ったバルもそうでしたが、ワックス加工の紙で出てくるところがいいです。
Chicharron de Cadizはアンダルシアのカディスで有名なイベリコ豚にスパイスをまぶして焼いたもの。スペイン版焼き豚と言ったところでしょうか?カディスのバルで食べたことがあります。
牛タン(Lengua de vaca)もありましたが、パートナーが食べないので断念。いろいろな部位を食べるスペインでも牛タンって意外と見かけないので食べてみたいです。
ここの一番の人気はtorreznoという揚げたベーコンだそう。健康に悪そうなので頼みませんでした。
レトロなバル、ずっと続いてほしいです。
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