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40年ぶりにバルセロナで一般公開:ミロの「星」のタペストリー

70年代にジョアン・ミロとタペストリー・アーティストのJosep Royoは、7つのタペストリーを共作しました。


バルセロナのミロ美術館のものはこちら↓。かなり大きい作品です。


一つはニューヨークのワールド・トレードセンターのロビーにあったのですが、テロで消失という悲劇にあっています。


ほかにワシントンDCのナショナルギャラリーやカタルーニャ州タラゴナの美術館にもあり、もう一つがバルセロナに本社があるCaixaBankがミロに依頼したタペストリー。


1980年に完成し、一般公開されたのは、同年11月と翌年のバルセロナの科学博物館(現在のCosmo Caixa)のオープニング記念のときのみ。それ以降は、バルセロナのCaixaBankの本社でケースに入れられて飾られていたそうで、従業員とアクセスを許可された客人のみが見ることができたということです。


そして今回40年ぶり「LA ESTRELLA DE MIRÓ」(ミロの星)と題してこのタペストリーがバルセロナのCaixa Forumで一般公開されています。Caixa ForumはCaixaBankが母体のチャリティー団体が運営するアートセンター。今回はこのタペストリーを修復するのを機に一般公開することにしたそうで、開催中は修復作業も見ることができるということです。(修復作業は4月22日までですが、タペストリーは5月21日まで見ることができます。)


修復作業自体は別に興味はなかったのですが、レアな機会なのでこのタペストリーを見に行ってきました。拝観料は無料。予約制でウェブサイトで予約できます。


Caixa Forumは、スペイン広場からすぐのモンジュイックの丘の麓にあります。二十世紀初頭に建てられたのとっても美しいモダニズム建築の建物です。こちらについてはまた機会があれば別途書きたいと思います。


展示されているのはかなり小さい部屋。修復作業をしているはずの時間ですが、誰も作業をしている人はいませんでした。やっぱりミロ美術館にあるタペストリーのようにざっくり、もこもこ。大きさはミロ美術館のものよりだいぶ小さいです。


この左上の青い星と黄色と赤の点。スペインにお住まいの方ならご存知の方も多いと思います。


CaixaBankのロゴになっています。ミロがCaixaBankのコーポレート・イメージをデザイン化したもの。


右下には両アーティストのサイン。近くで見ると横糸に太さの違う糸を使っているのが分かりますね。


この展示がもう一つレアなのは、裏面が見れること。何人もの女性の手で編まれたタペストリー。作成されたときのビデオが上映されていて興味深いです。太い糸の束を上下に張って、これまた太い横糸をジグザグに編んでいきます。結び目もたくさん見えます。


ミロとRoyoの制作作業の写真。1980年、ミロはすでに有名なアーティストだったのでいろいろ資料が残っています。Royoは当時30代で若手アーティスト。ミロは70代で、Royoにとってはとっても貴重な経験だったでしょうね。


小さい展示スペースで、20分もあれば十分ですが、制作過程などが見れ楽しめました。


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開催:

5月21日(土)までの月~金曜日の16時~20時と、週末・祭日の10時~20時

(修復作業は、4月22日(木)までで、水曜日の16時~18時と 木曜日の16時~17時まで)


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