top of page

世界遺産:緑生い茂るエキゾチックなスペイン・エルチェのヤシ園へ!

更新日:2021年7月1日

スペインのエルチェ(Elche)。世界遺産に登録されているヤシ園があります。スペイン一大リゾートCosta Blancaの玄関口、アリカンテから近郊電車のCercaniasで30分ほど。サッカーファンであれば、エルチェに本拠地を置くスペインラ・リーガ一部のクラブを知る人も多いのでは?


私が最初にエルチェのことを知ったのは、NHKの「世界ふれあい街歩き」のアリカンテ編で、アリカンテからの小旅行としてエルチェが紹介されていました。どうやら町の中心地付近らしい映像なのですが、ヤシの木が無数に生い茂っていて、その合間からバレンシア特有の青いタイルのドームのある教会が見えたり、とても不思議でエキゾチックな雰囲気でした。


このエルチェのヤシ園は、なんでもヨーロッパ最大のヤシ園なのだそうです。地図で調べてみるとやっぱりヤシ園が町の中心からすぐのところにあります。チュニジアやモロッコなどのオアシスで広大なヤシ林を見たことがあるので、あまり期待はしていませんでしたが、ムルシアからアリカンテに行くときにエルチェを通るので行ってみることに!


まずは旧市街のすぐ北にある市立公園(Parc Municipal)の入り口にある観光局へ。そこで普通の観光マップと手描きのヤシの木マップ(英語版あり)をもらいました。漠然とヤシ園を歩くというだけではつまらないので、ヤシの木マップには、珍しいヤシの木や面白い形のヤシの木をめぐるウォーキングルートが紹介されていて、裏面にはぞれぞれの木について詳しく説明されています。ヤシ園にはきちんとした道がないので探すのが難しいものもあります。

                                    (エルチェ市観光局)


「ヤシ園」というだけあって、ヤシは全て人口に植えられたもの。その歴史は紀元前5世紀のカルタゴに支配されていた時代に遡ります。ナツメヤシはフルーツのデーツが取れるのでその栽培のため北アフリカから運び込まれたようです。後のアラブ統治下にアラブの灌漑システムが用いられ、乾燥していて雨のあまり降らないエルチェでも育成しやすいようになったそうです。


世界遺産に登録されているヤシ園のエリアは144万m2で、緩衝地帯は810万m2。11,000本以上、樹齢300年以上のナツメヤシもあるそうです。


早速、市立公園を散策。


噴水やモニュメントなどもたくさんあり、市民の憩いの場となっています。日影も多く、真夏でも過ごしやすそうです。


アラブ色の濃い噴水。


ヤシの木マップに載っていた三又のヤシの木。世界遺産だけあって、折れたり、曲がったりしないように金具でで固定されています。


市立公園の次はヤシの木マップに沿って、旧市街を通ってその南にあるHort del Monjoなどのヤシ園を周ります。


覗き穴のあるヤシの木がありました。


ホントぽっかり穴が空いています。


ヤシの木はスペインの公園や道路沿いにぼんぼん植わっているのですが、みんなまっすぐで長く、この雑然とした感じはなかなか他にはありません。


ヤシ園とヤシ園の間に歩行者用の通路がところどころあり、地元民がランニングや散歩をしています。ヤシの木の緑が生い茂りエキゾチックな雰囲気が出ていていいです。


こんなずんぐりむっくりのヤシの木も。


まだ植えられたばかりらしい若いヤシの木も。


とくに見てみたかった面白いヤシの木はこれ。


上の絵ほどはっきりしていませんが、上の方がワインの栓抜きのようにぐるぐるなっています。


そして、Huerto del Curaという庭園にやってきました。こちらも世界遺産の一部です。


入園料は6ユーロほどですが、メンテが良くされていて美しいです。


そしてクジャクや鴨がたくさんいます。とっても立派なクジャク。


こちらは小さいクジャクですが、鮮やかな水色に白が混じっています。


頭と羽根しか見えませんが、真っ白なクジャク!正直、真っ白なクジャクって今まで見たことがありません。


そしてこの庭園の一番の見どころは、インペリアルと呼ばれるヤシの木。19世紀の終わりにオーストリアのエリザベス皇后がここを訪れ、この木の美しさに感動したことから、彼女にちなんでインペリアルと名づけられたそうです。一つの幹から7本に枝分かれしており、樹齢180年ほどだそう。なんでもこの木から取れるデーツは毎年スペイン国王に奉納されるそうです。


それほど大きい庭園ではありませんが、くじゃくを見るのも楽しく一見の価値ありです。


そして最後は庭園からすぐ近くのヤシ園博物館(Museo del Palmera)。ヤシの木の上の方の白い皮を剥いでイースターのパーム・サンデー用の飾りを作る文化があり、そういったものが展示されているようです。あまり時間がなかったので博物館はいきませんでしたが、このすぐ裏のヤシ園はアクセス自由なので歩いてみました。


ここのヤシ園は人口の小川が流れていて、いろいろなヤシ園を見た中でダントツ!


せせらぎを聞きながらの散策はとっても心地よく、北アフリカのオアシスを連想させます。


そして最後にずっと探していたヤシの木から大聖堂の青いドームが覗くスポットを発見!観光情報などに必ずここからの眺めの写真が掲載されています。なかなか見つからなかったのでもしかしたらドローンの写真かなと思っていました。Elche Parc駅の近くの橋から見ることができます。


観光局のマップによると写真を撮りながらのんびり周って3.5時間(およそ5キロ)ほどかかるということでしたが、同じくらいの時間で2本くらいのヤシの木は探さずヤシ園博物館も見なかったので、ヤシ園をきちんと観光する場合は4時間ほどは見ておいた方が良さそうです。


ヤシの木を見るだけだとつまらないかもと思ったのですが、結構楽しめました。アリカンテ方面にお出かけの方は是非寄ってみてください♪


励みになりますので、是非以下ブログランキングサイトのクリックをお願いします!

 ↓ ↓ ↓



Desert Nature
bottom of page